2019年 算数オリンピック トライアル(対象:小6) 解き直ししましたか?途中まで解説します!


無自覚な「わかったふり」を見抜いて、意味のある「間違い直し」をさせましょう。

わかった!ってほんと?

2019年6月16日 算数オリンピックのトライアル(予選)がありました。
私が個人授業している生徒も受験しました。どのくらいできた?何点だった?結果が楽しみだね!ってそういうわけにはいきません!

目標達成や志望校合格に向けてやることは、ただ一つ。
「間違い直し」これが一番大切。問題をどれだけ解きまくっても「間違い直し」をしなければ、その問題は、いつまでもできるようにはなりません。

でも、こどもは「間違い直し」をする時、解答・解説を見て、本当は「できるようになっていない」のに「わかった!」「なるほど!」って言ってしまいます。この無自覚な「わかったふり」が癖になると、その後、どんなに「間違い直し」をしても何度も同じ問題を間違えてしまいます。

わかりましたか!は、はい・・・

こどもに頭を使わせず、答えややり方を一方的に教えて、「わかりましたか?」「はい!」なんて、そんな授業は、ほとんどの子にとって無価値です。
お金を払う価値のある教師とは、

こどもの無自覚な「わかったふり」を見抜き、意味のある「間違い直し」を楽しくさせられる。その癖をつける。

私自身、このこだわりを持ち続け、教育を探求し続けています。

2019年 算数オリンピック トライアル 途中まで解説!

なぜ途中までしか解説しないのか。その理由は、上の文章を読んでいただければ、わかると思います。「この問題できたよ!」って自慢したいわけじゃありません。「問題」を解くための「必要な知識」「必要な手順」を、「あとは考えればわかる」ところまで解説します。

また、「必要な知識」が不足していた場合は「あとは考えればわかる」状態ではありませんので「必要な知識」を習得してから再チャレンジすることをおすすめします。ここまで読んでいただきありがとうございました。それでは2019年 算数オリンピック トライアル 途中まで解説!始めます!宜しくお願いします!

サイエンスシーズ代表三木の紹介写真偉そうに書いているお前は何者だ!と言われそうなので、自己紹介。三木 英司と申します。サイエンスシーズで教育ブロックIQ KEYの教育的価値の拡散、理科実験コンテンツやカリキュラムの企画・開発を行っています。以前、大学でDNAの研究、大手塾で15年、最難関中学受験(算・理)の指導や理科実験教室のコンテンツ開発をしておりました。現在も家庭教師として算数オリンピック・中学受験の個人授業も行っております。偉そうにしてすいませんでした。

2019年 算数オリンピック トライアル1 問題

下のように正方形のマスがあります。残りの6マスに、次の条件にあてはまる0でない数を書き入れなさい。分数はそれ以上約分できない形で書きなさい。
条件:マスの横1列に書かれた3個の数の積、たて1列に書かれた3個の数の積、対角線上の3個の数の積、の8通りの値はいずれも等しい。

算数オリンピック2019 トライアル1

2019年 算数オリンピック トライアル2 問題

1から9のうち、異なる6個の「秘密の数字」を入力すると開く金庫があります。4人のスパイが「秘密の数字」についての情報をつかんできました。この情報をもとに、金庫を開けるための数字を書きなさい。

算数オリンピック2019 トライアル2−1

算数オリンピック2019 トライアル2−2

2019年 算数オリンピック トライアル3 問題

A、B、Cの3人で、5月1日から31日まで、毎日1回ずつゲームをすることにしました。このゲームは勝者が1人だけ決まるゲームであり、引き分けなどはありません。1日にゲームを勝つと1点、2日にゲームを勝つと2点・・・、31日にゲームを勝つと31点、というルールで合計点を競いました。ゲームの結果について、3人は次のように話しています。

A「ある1日だけ、ゲームをするのを忘れた日があったけど、他の日は1回ずつげーむをしたね。」
B「わたしはどの曜日にもちょうど1回ずつ勝ったので、合計7回勝ったよ。」
C「合計得点は3人ともちょうど同じだったね。」

このとき、ゲームをし忘れたのは5月何日ですか。

2019年 算数オリンピック トライアル4 問題

1から10の10個の数字を横1列にならべます。各数字に対して自分より左側にある数字のうち、自分より数字が大きい数の個数の合計をこのならべ方の点数とします。
例えば、1、2、3、4、5、10、9、8、7、6とならべると、9より左側に1個、8より左側に2個、7より左側に3個、6より左側に4個、の合計10個あります。よってこのならべ方の点数は10 点です。このとき、すべてのならべ方を考えたときの点数の平均を求めなさい。

2019年 算数オリンピック トライアル5 問題

3×3のマス目に1から9の数が入っています。1回の操作でたてか横にとなり合う2個の数字を交換することができます。
このとき、図1の状態から図2の状態にするまでに最低何回の操作を行う必要があるか答えなさい。

算数オリンピック2019 トライアル5

2019年 算数オリンピック トライアル6 問題

日付の1月2日を1/2と表し、これを分数と見ることを考えます。すると、ある日付になった瞬間、この分数がその日までに過ぎた1年の割合と等しくなりました。それは何月何日ですか。
ただしうるう年は考えないものとし、1月1日が終わり1月2日になった瞬間には1年の1/365が、1月2日が終わり1月3日になった瞬間には1年の2/365が過ぎたことになります。

2019年 算数オリンピック トライアル7 問題

図1の三角すいABCDは、AB=8cm、AC=AD、BC=BDで、角BACと角CADと角BADの大きさの和は90度になります。また、三角形ACDは図2の色のついた三角形と合同です。
このとき、三角すいABCDの表面積は何cm²ですか。

算数オリンピック2019 トライアル7

2019年 算数オリンピック トライアル8 問題

図は、面積が72cm²の正十二角形に、正十二角形と1辺の長さが等しい正三角形を組み合わせた図形です。灰色部分の面積は何cm²ですか。

算数オリンピック2019 トライアル8

2019年 算数オリンピック トライアル9 問題

99の倍数になる数字を考えてみましょう。
(1)99の倍数になるように、○に0から9の数を書き入れなさい。

○93  73○○  ○○73  3254○○  32○○54  ○○3254

(2)今日は2019年6月16日です。これを20190616というように、8桁の数として考えることにします。今日から考えて初めて8桁の数が99の倍数になるのは何年何月何日か答えなさい。

ここから解説(途中まで)が始まります。

2019年 算数オリンピック トライアル1 途中まで解説!

下のように正方形のマスがあります。残りの6マスに、次の条件にあてはまる0でない数を書き入れなさい。分数はそれ以上約分できない形で書きなさい。
条件:マスの横1列に書かれた3個の数の積、たて1列に書かれた3個の数の積、対角線上の3個の数の積、の8通りの値はいずれも等しい。

算数オリンピック2019 トライアル1

「必要な知識」

魔法陣(3つのうち2つがわかっているラインから考える)
分数の四則演算

「必要な手順」

あるわからない値を①とおき、他のわからないところも①をつかって表現していき、そのお互いの関係性から①を求めていく。

左上を①とおくと、1列の積は①×1/2となります。すると上は①×1/2、左下は①×1/4となり右上は4【(①×1/2)÷(1/2×①×1/4)】だとわかります。上の列の積は、①×①×1/2×4=①×①×2

あとは頑張ってください!

2019年 算数オリンピック トライアル2 途中まで解説!

1から9のうち、異なる6個の「秘密の数字」を入力すると開く金庫があります。4人のスパイが「秘密の数字」についての情報をつかんできました。この情報をもとに、金庫を開けるための数字を書きなさい。

算数オリンピック2019 トライアル2−1

算数オリンピック2019 トライアル2−2

「必要な知識」

場合の数(正確に抜け漏れなく全パターンを出し切る)

「必要な手順」

数を絞り込む上で重要なのは、狭い条件から考えること。
3つの和が16,22,15,8という数字のなかで最も狭い条件は何でしょう。

1から9の中の3つの数の和の最小は6(1+2+3)、最大は24(7+8+9)なので、最小、最大に近い22と8から考えたほうが数を絞りやすいでしょう。

8の作り方は(1,2,5)(1,3,4)、22の作り方は(5,8,9)(6,7,9)
2つの図の共通部分である左下の数が5だとわかります。

あとは頑張ってください!

2019年 算数オリンピック トライアル3 途中まで解説!

A、B、Cの3人で、5月1日から31日まで、毎日1回ずつゲームをすることにしました。このゲームは勝者が1人だけ決まるゲームであり、引き分けなどはありません。1日にゲームを勝つと1点、2日にゲームを勝つと2点・・・、31日にゲームを勝つと31点、というルールで合計点を競いました。ゲームの結果について、3人は次のように話しています。

A「ある1日だけ、ゲームをするのを忘れた日があったけど、他の日は1回ずつげーむをしたね。」
B「わたしはどの曜日にもちょうど1回ずつ勝ったので、合計7回勝ったよ。」
C「合計得点は3人ともちょうど同じだったね。」

このとき、ゲームをし忘れたのは5月何日ですか。

「必要な知識」

数列(等差数列の和)
日暦算(1週間は7日である!)

「必要な手順」

ゲームをし忘れていないとするとゲームの点数の合計は496点【(1+31)×31÷2】です。

また、Bさんは各曜日1回ずつ合計7回勝ちました。例えば5月1,2,3,4,5,6,7日、全て勝ったとすると28点になります。これを基準として他の日に勝った日をずらすと7か14か21か28が加算されます。すなわちこの条件では基準点も増加する値も7の倍数なので、合計点も7の倍数になります。

3人の点数が同じなので、
496÷3=165あまり1⇨5月1日にゲームをしないで3人とも165点

165は7の倍数ではありませんので、Bさんの条件に合いません

あとは頑張ってください!

2019年 算数オリンピック トライアル4 途中まで解説!

1から10の10個の数字を横1列にならべます。各数字に対して自分より左側にある数字のうち、自分より数字が大きい数の個数の合計をこのならべ方の点数とします。
例えば、1、2、3、4、5、10、9、8、7、6とならべると、9より左側に1個、8より左側に2個、7より左側に3個、6より左側に4個、の合計10個あります。よってこのならべ方の点数は10 点です。このとき、すべてのならべ方を考えたときの点数の平均を求めなさい。

「必要な知識」

場合の数(調べる対象が大きすぎる時は、条件を狭めて検証する。)
場合の数(正確に抜け漏れなく全パターンを出し切る)

「必要な手順」

全通りは3,628,800通りです。調べるわけありません。

このような調べる対象が大きすぎる時は、条件を狭めて検証しシステムを探っていきましょう。
数が1,2,3の時
(1,2,3)⇨0点 (1,3,2)⇨1点 (2,1,3)⇨1点 (2,3,1)⇨2点 (3,1,2)⇨2点 (3,2,1)⇨3点
合計点9点 平均1.5(9÷6)点

問題文より1,2,3,4,5,10,9,8,7,6は10点でした。
反対の6,7,8,9,10,5,4,3,2,1は何点になるでしょう。

あとは頑張ってください。

2019年 算数オリンピック トライアル5 途中まで解説!

3×3のマス目に1から9の数が入っています。1回の操作でたてか横にとなり合う2個の数字を交換することができます。
このとき、図1の状態から図2の状態にするまでに最低何回の操作を行う必要があるか答えなさい。

算数オリンピック2019 トライアル5

「必要な知識」

特になし(効率化)

「必要な手順」

1は4手、2は3手、3は2手、4は2手、5は2手、6は2手、7は3手、8は2手、9は2手、最低でも必要です。

すべての数字にとって効率よく進めていくならば、その1手は2手分に相当します。

あとは頑張ってください。

2019年 算数オリンピック トライアル6 途中まで解説!

日付の1月2日を1/2と表し、これを分数と見ることを考えます。すると、ある日付になった瞬間、この分数がその日までに過ぎた1年の割合と等しくなりました。それは何月何日ですか。
ただしうるう年は考えないものとし、1月1日が終わり1月2日になった瞬間には1年の1/365が、1月2日が終わり1月3日になった瞬間には1年の2/365が過ぎたことになります。

「必要な知識」

分数の約分 倍数・約数

「必要な手順」

分母の最大数は31なので、○/365は約分されるはず。
365の約数は1,5,73,365なので、分子が73の倍数の時に条件と一致します。

73/365=1/5⇨1月5日は4日目×
73/365=2/10⇨2月10日は?
146/365=2/5⇨2月5日は?

あとは頑張ってください。

2019年 算数オリンピック トライアル7 途中まで解説!

図1の三角すいABCDは、AB=8cm、AC=AD、BC=BDで、角BACと角CADと角BADの大きさの和は90度になります。また、三角形ACDは図2の色のついた三角形と合同です。
このとき、三角すいABCDの表面積は何cm²ですか。

算数オリンピック2019 トライアル7

「必要な知識」

三角形の面積 三角形の合同

「必要な手順」

図を正確に書く。

算数オリンピック2019 トライアル7解説

あとは頑張ってください。

2019年 算数オリンピック トライアル8 途中まで解説!

図は、面積が72cm²の正十二角形に、正十二角形と1辺の長さが等しい正三角形を組み合わせた図形です。灰色部分の面積は何cm²ですか。

算数オリンピック2019 トライアル8

「必要な知識」

正多角形の性質(正多角形は円に内接する)
円の性質(半径はすべて等しい)
30°60°90°の三角形の性質(斜辺:短辺=2:1)
円周角(同じ長さの孤からでる円周角は等しい)

「必要な手順」

正多角形は円に内接するので外接している円の直径の補助線を引きます。
正十二角形を12個の30°75°75°二等辺三角形(面積6cm²)に分けられます。
また上に30°75°75°二等辺三角形(面積6cm²)と同じ長さの辺を持つ面積を求められる直角二等辺三角形が見つかります。
底辺が同じ長さで、高さが2倍なので面積も2倍の12cm²となります。

これはひらめきではありません。今、やれることを探し続けた結果です。このような問題は子供たちが「すごーい!」「なるほど!」と言いやすい問題です。ひらめきでかたずけるのではなく、どうやってたどりついたか論理的に考えなくては、できるようにはなりません。

算数オリンピック2019 トライアル8解説1

残りの形は変な形をしていますが、30°75°75°二等辺三角形(面積6cm²)と見比べられなければ面積が出るはずもありません。図形をどこかに移動して、30°75°75°二等辺三角形(面積6cm²)で表わせることができる場所はないかな?と探し続けてください。

算数オリンピック2019 トライアル8解説2

あとは頑張ってください。

2019年 算数オリンピック トライアル9 途中まで解説!

99の倍数になる数字を考えてみましょう。
(1)99の倍数になるように、○に0から9の数を書き入れなさい。

○93  73○○  ○○73  3254○○  32○○54  ○○3254

(2)今日は2019年6月16日です。これを20190616というように、8桁の数として考えることにします。今日から考えて初めて8桁の数が99の倍数になるのは何年何月何日か答えなさい。

「必要な知識」

整数(9の性質)
・ある数の各桁の和が9の倍数の時、9で割り切れる
・ある数の各桁の和を9でわった時のあまりは、ある数を9でわった時のあまりと等しい

「必要な手順」

○93÷99
93を99で割るとあまりは93なので、○00を99で割った時のあまりが6になれば、あまりの合計が99となり、○93が99で割り切れるようになります。

○○73÷99
73を99で割るとあまりは73なので、○○00を99で割った時のあまりが26になれば、あまりの合計が99となり、○○73が99で割り切れるようになります。

73○○÷99
7300を99で割るとあまりは73なので、○○を99で割った時のあまりが26になれば、あまりの合計が99となり、73○○が99で割り切れるようになります。

このように1の位から2桁ずつ分けて考えていくと2桁ずつの和が99になれば99で割りきれることがわかります。

20190616の2桁ずつの和は20+19+6+16=61です。

あとは頑張ってください。

以上、2019年 算数オリンピック トライアル 途中まで解説でした。

算数と正しく向き合うとすごく楽しいです。こどもの無自覚な「わかったふり」を見抜き、意味のある「間違い直し」を楽しくさせられる。その癖をつける。そんな先生に出会えるか保証はできません。実際、私の経験上も両手で数えるほどしかいません。失敗を恐れず、自ら調べ、自ら考えるそんな大人になってほしいのなら、保護者自身がそうなるしかない。と思います。

現在の積み重ねが予測不能な未来を生きるお子様の人生にどう影響を与えるのか考えてみてください。その責任は保護者にあるのではないでしょうか。
私も小1男子の親です。一緒に頑張りましょう!

解答

上段左から 1/4,1/8,4
中段 8,1/32
下段 1/16
2 右上から右回りに8,2,6,5,9,1
3 13
4 22.5
5 11
6 3/15
7 56
8 36
9 (1)6,26,26,13,13,13(2)20361231